【マネジメント層向け】第二新卒は本当に使えない?第二新卒を最大限活用する3つの方法

 

第二新卒は使えない?

“第二新卒”と聞いて何を考えますか?

「粘り強さがない」、「わがまま」、「意見がない」などポジティブなイメージはないでしょう。

今のマネジメント層、30代~40代の方は今の20代前半が考えることを容易に理解することはできないのではないでしょうか?

居酒屋で「最近の若者は…」と毎日聞くくらいですから、なかなか理解できないはずです。

では本当に第二新卒は使えないのか?

採用担当者や30~40代のマネジメント層向けにその真相をお伝えしましょう。

 

第二新卒の特徴

ここでデータを見ておきましょう。

政府が発表した「2018年版子供・若者白書」では、初職の離職理由について、質問を行っています。

その結果、「仕事が自分に合わなかった」(43.4%)、「人間関係がよくなかった」(23.4%)、「労働時時間、休日、休暇の条件がよくなかった」(23.4%)、「賃金がよくなかった」(20.7%)「ノルマや責任が重すぎた」(19.1%)の十二回答されています。

どうでしょうか?やはり、甘いなと思われるのではないでしょうか?

特に断トツで回答が多かった「仕事が自分に合わなかった」に至っては、3年そこらで仕事の何が分かるのか?と理解が難しいのではないでしょうか?

第二新卒の特徴は、データを見ても、見切りが早く、マイペース、仕事に後ろ向きであることが挙げられます。

そして、「仕事1番」ではなく、ワークライフバランスを重視し、プライベートを重視する傾向にあります。

そのため、マネジメント層にとっては、正直扱いづらい、教育しづらいかと思います。

ですが、若い力を発揮できるかどうかは、マネジメント方法で大きく変わります。

 

企業の責任である一面も…

第二新卒を生み出すことは社会的に必ずしも健全な状態ではありません。

アメリカ欧米諸国のように、スキル・技術・個人重視の社会ならまだしも、日本のように企業で人材の育成を行うような集団重視の社会では3年以内に3割の大卒入社が辞める状況は芳しくありません。

その要因としては、企業にも責任が一部あります。

例えば、営業職であれば、若手のうちからノルマや目標を高く設定されています。

その原因としては、今の日本では企業の体力がなくなり、目先の利益を最優先するあまり、新卒社員を即戦力かの如く、成績を求める点にあります。

終身雇用の時代では、「成績を出せなくても、面倒はみる」という姿勢でしたが、今は業績を第一にみます。

中小企業に早期離職者が多いのは、そういった求めることが大きいことが一番の要因だと考えられています。

日本で、アメリカのようにGoogle、Amazon、Apple、Facebookなどの新鋭企業が育たないのはこういった“業績至上主義”が原因であり、それが若手社員にも負担がかかり、早期離職の原因となっています。

“若手が一方的に悪い”というよりも、こういった社会状況であることも、マクロ的に見ておく必要があります。

 

若い力を引き出す方法

とはいえ、ミクロ的な視点でみれば、やはり第二新卒の特徴はあまり良いものではないでしょう。

第二新卒の最大の特徴は「マイペース」、「ワークライフバランス重視」ということです。

しかし、若手の人数が物理的に少なく、第二新卒を採用し活用していくしかない企業も多いですし、若いというだけでブランドになる現代ですので、上手くマネジメントしていく必要があります。

その方法で最も重要なことは、「認めること」と「信頼関係の構築」、「数字ではなく、内面を見る」ことの3点です。

 

認めること/信頼関係の構築

第二新卒とマネジメント層とでは、考え方も行動も何から何まで異なります。

そこで、まずその考えや行動を認めることからスタートします。

マズローの5段階欲求は有名な話ですが、その中で、第二新卒は一番高次元の「自己実現」が欠けていることが多いです。

そのため、上から2番目・3番目の「誰かに認められる、社会的に認められる」ことを最初に満たすことが大事です。

社会人経験が短いとまだ、社会に必要とされている、仕事を求められているという感覚がありません。

特に第二新卒は初職を失敗している経験があるため、仕事に対して少し後ろ向きであることがあります。

「お前ならできる」、「間違っていない」とノビノビ仕事をさせることが大切です。

そのためには、信頼関係を築き、「お前に任せるぞ」といった、任せても安心できる関係づくりを最初に行うことも大切です。

 

「数字ではなく、内面を見る」

マネジメント層であれば、チーム成績が評価の最大の対象になるでしょう。

そのため、焦って、成績を求めたりすることもあるかとも思います。

ですが、第二新卒や若手はまだ「お金を稼ぐこと」、「成績を出すこと」の意義や必要性を実感していません。

そのため、成績が出なくても「なぜ成績がでないんだ!」と責めるのではなく、「成績が出せる方法は?」とともに考える姿勢を見せる必要があります。

「仕事をさせられている」という感覚ではなく、「仕事をしている、やりたい」という感覚に持っていくのが、マネジメントの目標です。

そうすれば、自ずと考え、主体性をもって行動するはずです。

 

第二新卒のマネジメントは難しいが…

とは言いましたが、「それをやっても無理だから困っている」、「甘やかすだけでは成長しない!」という声が聞こえてきそうです。

しかし、第二新卒にも、チャンスがあり活躍するポテンシャルは十二分に持っています。

今の若手は「自己実現」というよりも、「安定」を求める傾向にありますが、上手くポテンシャルを引き出せば、大きく変わっていきます。

若手が活躍すれば企業にも勢いが出てきます。

そのため、マネジメント層が第二新卒の特徴を理解し、認めること、その人の内面をみて良き相談役、エンジンをかけていく役割を担うことが大切なのです。